2015年11月27日(金)に,リクルート本社(東京都千代田)にて第3回WI2研究会ステージ発表を開催致しました.ステージ発表とは,Web研究の分野におけるアカデミアと産業界との相互交流を目指した新たな試みです.過去のWI2研究会で発表された研究発表のうち,特に産業応用が期待されるもの,ビジネス化が期待されるもの,Webサービスとしての成長が期待されるものを集め,多くの企業関係者に向けたプレゼンテーションを行いました.さらにその後,個別の産学連携相談会を設け,ビジネス化や共同研究,技術コンサルティングなどの,具体的な議論を行いました.多くのWeb系の企業関係者に加え一般参加者も含めて,活発な議論が行われました.
日時・会場
日時: | 2015年11月27日(金)13:00~18:00 | |
会場: | リクルート本社 「グラントウキョウサウスタワー」 41F 〒100-6640 東京都千代田区丸の内1-9-2 http://www.recruit.jp/company/office.html |
アルバム
プログラム
■11月27日(金)(12:30~受付) | |
13:00-13:10 | 開会の挨拶(委員長 土方 嘉徳) |
13:10-13:50 | 第5回研究会分ステージ発表 座長:櫻井 茂明(WI2研究会 委員,東芝) 1.実時間と動画時間から面白い動画コメントを抽出する手法とその適用事例 早川 卓弥,土方 嘉徳,西田 正吾(大阪大学) 2.特定状況下における実世界行動ネットワーク構築 片岡 泰之,中辻 真,戸田 浩之,小池 義昌(日本電信電話株式会社),松尾 豊(東京大学) 3.オノマトペの多義性解消における名詞の有効性 福島 弘識(北海道大学), 内田 ゆず(北海学園大学), 荒木 健治(北海道大 学) |
13:50-14:00 | 休憩 |
14:00-15:40 | 特別セッション:座談会「今なぜAIなのか-研究拠点設立者に聞く社会への影響」 司会:土方 嘉徳(WI2研究会 運営委員長,大阪大学) 講師: ・辻井潤一(産業技術総合研究所人工知能研究センター 研究センター長) ・山川宏(ドワンゴ人工知能研究所 所長) ・石山洸(Recruit Institute of Technology, Head of Institute) ・松尾豊・椎橋徹夫(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授・学術支援専門職員) |
15:40-16:00 | 休憩 |
16:00-16:55 | 第5,6回研究会分ステージ発表 座長:庄司 裕子(WI2委員,中央大学) 4.検索の前後における利用者のコンセプトマップの分析: 検索の有無による比 較 齋藤 ひとみ(愛知教育大学),江草 由佳(国立教育政策研究所),高久 雅生 (筑波大学) 5.誰でも楽しめるタンジブルUIを使った物件探索マップ 大坪 五郎(ネクスト) 6.ソーシャルメディア上に投影された情報の偏在性及び遍在性の可視化 遠山由自(静岡大学),廣田雅春(大分工業高専),石川博(首都大学東 京), 横山昌平(静岡大学) 7.道路地図および航空写真の特徴量を用いたドライブ風景の推定 奥 健太, 山西 良典, 松村 耕平, 川越 恭二(立命館大学) |
16:55-17:00 | 移動 |
17:00-17:50 | 産学連携個別相談会 A1.実時間と動画時間から面白い動画コメントを抽出する手法とその適用事例 早川 卓弥,土方 嘉徳,西田 正吾(大阪大学) A2.特定状況下における実世界行動ネットワーク構築 片岡 泰之,中辻 真,戸田 浩之,小池 義昌(日本電信電話株式会社),松尾 豊(東京大学) A3.オノマトペの多義性解消における名詞の有効性 福島 弘識(北海道大学), 内田 ゆず(北海学園大学), 荒木 健治(北海道大 学) A4.検索の前後における利用者のコンセプトマップの分析: 検索の有無による比 較 齋藤 ひとみ(愛知教育大学),江草 由佳(国立教育政策研究所),高久 雅生 (筑波大学) A5.誰でも楽しめるタンジブルUIを使った物件探索マップ 大坪 五郎(ネクスト) B1.ソーシャルメディア上に投影された情報の偏在性及び遍在性の可視化 遠山由自(静岡大学),廣田雅春(大分工業高専),石川博(首都大学東 京), 横山昌平(静岡大学) B2.道路地図および航空写真の特徴量を用いたドライブ風景の推定 奥 健太, 山西 良典, 松村 耕平, 川越 恭二(立命館大学) |
17:50-18:00 | クロージング・表彰式(運営委員長 土方 嘉徳) |
18:00-18:15 | 撤収・移動 |
18:45-21:00 | 懇親会 |
ステージ発表選考過程と選考結果
ARG WI2研究会では,これまでに行われた研究会で発表された研究発表を,全ての運営委員により審査し,投票によりステージ発表での研究発表を選出しております.第3回ステージ発表では,下記2回分のWI2研究会の研究発表が審査の対象となりました.
その結果,下記のような採択率となりました.
(第3回研究会選出結果)(25件中5件採択,採択率20.0%)
(第4回研究会選出結果)(16件中2件採択,採択率12.5%)
表彰
ステージ発表では,出席した企業参加者の投票により,企業にとって有用性の高い研究を表彰しております.今回,受賞された研究は以下のようになります.
ステージ発表賞
誰でも楽しめるタンジブルUIを使った物件探索マップ
大坪 五郎(ネクスト)
特別セッション:座談会「今なぜAIなのか-研究拠点設立者に聞く社会への影響」
司会:土方 嘉徳(WI2研究会 運営委員長,大阪大学)
講師:
・辻井潤一(産業技術総合研究所人工知能研究センター 研究センター長)
・松尾豊・椎橋徹夫(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授・学術支援専門職員)
・山川宏(ドワンゴ人工知能研究所 所長)
・石山洸(Recruit Institute of Technology, Head of Institute)
企画概要:
人工知能への研究投資が世界中で活発になっており、日本でも相次いで研究所が設立されました。これらは組織として人工知能をどう取り組むのか、という宣言となっています。人工知能は最も熱いテーマであり、ディープラーニングやそれによる行動予測は産業上の大きな武器になる、ということは一般にも知られつつあります。理論や技術に焦点があてられがちですが、人工知能の研究開発によって社会にどのような変化がもたらされるのかを改めて考える必要があるのではないか、と考えました。
そこで、本セッションでは人工知能の研究所を設立した機関をお招きし、人工知能の発展と今後について産業界とアカデミアはどのように考えるのかを語っていただきました。同じ企業設立の研究所でも、試行する方向性がそれぞれ異なります。ドワンゴ社は国内の研究者との関わりが強く、一方リクルートホールディングス社は海外からアドバイザーを招聘しているという点で異なります。また、産業総合研究所は研究だけでなく国内の人材交流拠点を志向しています。
講演者の辻井氏からは人工知能研究を概観するとともに、国内での産学連携による研究・人材育成について語っていただきました。山川氏からは国内企業で研究開発に携わり、ご自身も研究会を立ち上げて国内の人工知能研究のハブとして活躍なさる現況から、石山氏からは企業における人工知能研究の先進的な役割について、お考えを伺いました。また椎橋氏と松尾氏からは、国内の人工知能研究の牽引役という立場から現状を分析し、今後どのような環境・体制が研究者にとって理想なのか示唆をいただきました。
最後にパネル討論を行い、データから機械学習による知能の実装と、人間の脳の活動を分析することによる知能の解明について、その利点と欠点、将来期待されることなどを話し合いました。
運営委員会
実行統括担当:土方 嘉徳 (大阪大学)
ローカル担当:櫻井 一貴 (リクルートテクノロジーズ),大塚 真吾(神奈川工科大学)
特別企画担当:岡本真(ARG),土方 嘉徳 (大阪大学)